♪かあちゃんの旅立ち

作詞:京 鈴
作曲:京 鈴
編曲:市川 龍之介

ベッドの横で 姉ちゃんと
力いっぱい かあちゃんの
動かない手を 握りしめた
少し前まで 息してたよね
少し前まで 温かかったね
呼びかける声 かあちゃんは もう聞こえない

看護婦さんが かあちゃんに
おしろい塗って 紅(べに)をさす
これから何処へ 旅に行くの
齢八十(よわいはちじゅう) 長い人生?
齢八十 短い人生?
応(こた)えぬままに かあちゃんの 時は止まった

白い布団で かあちゃんの
通夜が静かに 更けてゆく
巻き線香が 目に沁みるよ
明日(あした)になったら 苺をいれて
明日になったら 履きなれた靴も
頬ずりしたら かあちゃんが 涙で濡れた

頬ずりしたら かあちゃんの 匂いが恋しい
       匂いが恋しい